2006年05月03日

中川雅也さん [本(ブック)(32)]

昔(今も?)ファンだった、内田有紀に関する文章を、どっかの雑誌で書いていたことがあるというだけの記憶だった、無精ヒゲが妙に似合うリリー・フランキーの本名が、中川雅也。

本屋大賞に輝いた本、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を読了。
東京タワー オカンとボクと、時々、オトンspacerオンライン書店 ビーケーワンで東京タワー オカンとボクと、時々、オトンをチェックする

実は会社の46歳のおっさんに借りた本なんだが、借りるときに「どうでした?」と尋ねると、「46年生きてきて、一番いい本だった」と言う。「46年生きてきて、読んだ本がこの1冊だけっていう、オチちゃいますよね?」と一応つっこんどいたが、まじでよかったらしい。

そして、私が他の人に一言紹介するとしたら、「43年生きていて、一番泣いた本」だろう。ほんまに泣いた。作者とはいろいろと似ている環境だからということもあっただろう。

まず、一人っ子。そして、年齢が1歳違い。オトン、オカンという呼び方も同じ。同じくオカンをガンで亡くしている。親を死ぬまで面倒見た(私はオトンだが)。

そんなこんなで、もうラスト5分の1くらいから涙が止まらなくなった。頭が痛くなった。途中泣きやんだが、「この調子だと、ラストにまた絶対に泣かされるに違いない」と思っていたら、案の定、ダーダー泣いてもうた。ある意味、一番読むのんがしんどい本とも言える。泣きすぎ。

作者のええなぁというところは、ものすごく自分を客観的に観ていること。自分のことを書いているんやから、もちろん客観的に観れな書かれへんが、その自分を見ている眼が、ちょっとだけ斜に構えているというか、シニカルな雰囲気が漂っていて面白い。だから、私は作者の文章に引き込まれていった。ほんまに、彼は天才だと思った。

ちょっと、リリーさんの文章を読んでみようと思う。ありがとう。

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」のbk1スタッフレビュー

Posted by nakadaira at 2006年05月03日 23:00
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL: http://rff.s35.xrea.com/x/mt-tb.cgi/431

コメント
コメントをどうぞ!



Remember personal info?